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龍御前神社   大田市温泉津温泉

現在は、島根県大田市温泉津町(ゆのつちょう)です。
平安時代中期編纂の「和名類聚抄」(931年 - 938年)によれば邇摩郡の項に「温泉郷(ゆのごう)」という郷名が見え、か
なり前から温泉があったことが類推されます。→ ウィキペディア 温泉津温泉

大田市の発行する観光パンフレットによれば
その温泉の起源は、旅の僧が湯につかって傷を治しているタヌキを見つけたとか、あるいは、大国主命が病気のウサギをお
湯に入れて救ったことから、始まったという伝承があるようで、実に約1300年の歴史を持つ温泉であるそうです。

この温泉街の街並みが、非常にレトロで風情があります。明治から昭和初期に建てられた木造二階建て、三階建ての旅館が
ならんでいて、なんだかタイムスリップした感じがしました。2004年7月に「重要伝統的建造物群保存地区」に指定さ
れてました。今も温泉街として、古風なたたずまいを伝えています。
詳しくは → 石見銀山 世界遺産の温泉 薬師湯 温泉津温泉

龍御前神社 旧本殿から望む温泉津町の街並み

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温泉津町は、温泉街であると同時に、戦国時代~江戸時代 石見銀山の積み出しで栄えた港町でもあります。
温泉津の町を歩いていましたら、夕暮れになってしまいました。

温泉津港

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この温泉津町の温泉街の中に龍御前神社があります。
神社の拝殿には、船主や船頭から航海の安全を祈願した船絵馬が奉納されているそうです。
祭神は、大己貴命、少彦名命、豊玉姫命、健磐龍命。阿蘇津彦命、阿蘇津姫命、彦火火出見命、素盞嗚命の八神。

航海の安全ということで、海神・大綿津見神の娘である豊玉姫命を祀っているのだろうと思います。
豊玉姫命といえば、『日本書紀』では龍ですが、『古事記』では、ワニです。
龍御前ということで、豊玉姫命が祭神の一つと思われます。

この健磐龍命(たけいわたつのみこと)ですが、山陰地方では耳慣れない神様ですが、阿蘇山の神様で、神武天皇の孫
ということです。なぜに阿蘇山の神様がここに
たぶん、旧本殿におおいかぶさるような大きな岩から、その由来が来ているのではないでしょうか。


龍御前神社 鳥居と拝殿 
龍御前神社   大田市温泉津温泉_e0354697_14324342.jpg

本殿の右横に石段があります。
いつものことですが、神社の本殿の裏山によく上ります。よく古墳があったり、荒神があったりするのですが、この神社
は、後ろの山に旧本殿があるのです。


龍御前神社   大田市温泉津温泉_e0354697_14322693.jpg


あれれ、石段が途絶えたと思ったら、まだ 坂道が続いています。
この道でいいのかと不安になってきました。

龍御前神社   大田市温泉津温泉_e0354697_14330369.jpg

道の方向が逆になったと思ったら、急な坂道です。
でも、その先に神社が見えてきました。


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うわー。大きな蛇だー!
口をあけて今にも飛びかかろうとする顔です。他の方のインターネットのサイトでは、龍と書かれていますが、私には蛇に
しか見えません。長い間の風雪で砕けて、龍から蛇になったのでしょうか。
迫力満点です。


龍御前神社   大田市温泉津温泉_e0354697_14320664.jpg

正面から見ますと、蛇には見えません。東側から見た姿が、もっとも良い感じがします。
神社の境内にあった説明版によれば、神社そのものは、天文元年(1532)に創建とありますが、古代はるか昔からこの大き
な岩を守り神として祀られてきたのではないでしょうか。


龍御前神社   大田市温泉津温泉_e0354697_14323373.jpg


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by yuugurekaka | 2016-02-13 17:02 | Trackback | Comments(0)