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スサノオ一族の上陸地(2) 神別れ     

さて、韓浦(大浦)に上陸したスサノオノ命他三神ですが、なぜ三神なのでしょう。
日本書紀第五が、大きく影響していると思うのです。

“一書(第五にいう。素戔嗚尊が言われるのに、「韓郷には金銀がある。わが子の治める国に、舟がなかっ
 たらよくないだろう」と。そこで髭を抜いて放つと杉の木になった。胸の毛を抜いて放つと桧になった。尻の
 毛は槙の木になった。眉の毛は、樟(くすのき)になった。そして、その用途をきめられて、いわれるのに、
 「杉と樟、この二つの木は舟をつくるのによい。桧は宮をつくる木によい。槙は現世の寝棺を造るのによい。
 そのために沢山の木の種子を皆播こう」と。この素戔嗚尊の子を名づけて五十猛命という。妹の大屋津姫
 命。次に枛津姫命。この三柱の神がよく種子を播いた。紀伊国にお祀りしてある。その後に素戔嗚尊が熊
 成峰においでになって、ついに根の国におはいりにjなった。”
                                 『日本書紀 上』宇治谷 猛  講談社学術文庫
                                

韓浦に上陸してその後どうなったかというと、当地に残る伝承では、三神が「神別れ坂」にて分かれます。

神別れ坂  島根県大田市五十猛町
五十猛命と大屋津姫命、抓津姫命の三神が分かれた場所として石碑が建っています。

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そして、また再会します。

逢浜(おうはま)  島根県大田市五十猛町
五十猛命(イソタケルノミコト)と大屋津姫命(オオヤツヒメノミコト)が逢った浜だと云われています。
大屋町から五十猛町の逢浜に流れている川を逢浜川といいます。


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逢い浜の近くの丘に五十猛神社があります。

五十猛神社 島根県大田市五十猛町湊183


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“社殿によると須佐之男命が五十猛命・大屋津姫命・抓津姫命と朝鮮半島からの帰途、この地に上陸、
五十猛命はここに残って木種を播き殖産につとめ、湊の宮山に祀られという。また須佐之男命は大浦に
留まって韓神新羅神社に祀られ、湊の近くの坂(神別れ坂)で須佐之男命と別れた姫神二柱はそれぞれ
造林や機織りなどの業をひろめ、大屋津姫命は大屋の大屋姫神社に、抓津姫命は川合の物部神社の
境外社漢女(からめ)神社に祀られたという。”                        (白石昭臣)
                                    谷川健一 編『日本と神々』7巻 白水社より

五十猛神社 本殿

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ここらへんの神社の造りですが、本殿が小ぶりな流造りが多いようです。
大社造りばかりの出雲地方と、石見地方ではここが大きく違ってきます。

大屋姫神社  島根県大田市大屋町大屋261番地1

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大屋姫神社 本殿


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大屋町には、鬼村という地域があり、鬼岩や大歳神社などあり、大国主命の伝承もある地域ですが、道に
迷ってしまい、大屋姫神社神社のみの参拝となってしまいました。

漢女神社(からめじんじゃ) 物部神社境外社    島根県大田市川合町川合


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五十猛神社の社殿によれば、大浦の韓神新羅神社に留まり、鎮座したことになっているスサノオの命です
が、大田市大田町神西山の喜多八幡宮の社記によれば

“「太古、須佐之男命の一行は朝鮮半島からの帰途、五十猛海岸に上がり、現在の神別れ坂で他の神々
と別れたあと須佐之男命はさらに東に進んで百済海岸に上陸、そこから大田に到って土地を開き、農業、
殖産につとめた。この命を祀ったのが境内社来成神社である。」”            (白石昭臣)
                                   谷川健一 編『日本と神々』7巻 白水社より   

日本書紀 第四の記載に、高天原からの追放→新羅の国 曽尸茂梨(ソシモリ)に降臨とあるところから、
サノオの命は、朝鮮半島の渡来神であるかのように半ば通説的に語られることが多いですが、伝承を見る
と、「新羅」と思ったら、「百済」であったり、「韓」と表現したと思ったら、「漢」や「唐」であったり、その出自に
しては全く謎の多い神です。


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by yuugurekaka | 2016-01-27 08:00 | スサノオ一族 上陸地 | Comments(0)