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天穂日命が天降った郷  支布佐神社

神代塚(かみしろづか)古墳の近くの神社
支布佐神社(きふさじんじゃ)は、
天穂日命(アメホヒ ノミコト)を祭神として祀っています。

結構急な石段です。


天穂日命が天降った郷  支布佐神社_e0354697_01262239.jpg

支布佐神社は、出雲風土記(733年)に載っている古社です。
また、出雲風土記 意宇郡屋代郷(おうぐんやしろごう)の所で

“屋代郷。郡家の正東三十九里一百二十歩の所にある。
天乃夫比(あめのほひ)命の御伴(おとも)として
天から降ってきた、社印支(やしろのいなぎ)らの遠い祖先の
天津子(あまつこ)命がおっしゃられたことには、
「私が清浄の境として鎮座したいと思う社である」と
おっしゃられた。だから、社(やしろ)という。
(神亀三年に字を屋代と改めた。)”
 「解説 出雲風土記」   島根県古代文化センター【編】より 

と、あります。

支布佐神社 

天穂日命が天降った郷  支布佐神社_e0354697_01260790.jpg

天穂日命ばかりでなく
御伴の天津子命—稲置(いなぎ)というカバネの豪族の祖先ーが
天から降ってきたそうです。

天から降ってきたというと、天から人間が降ってくることなど無い、
神様だから降ってくるのだという論理なのですけど、
そう簡単な話ではないと思います。

出雲の大神ー大国主命は天から降っては来ない。
それは、国津神ということもあるでしょうが
大国主命はもともと出雲の国に居たからでしょう。
そういう観点でいけば、天から降ってくる神様というのは
すべて他所から来た神様ではないでしょうか。

「来訪神崇拝」というのがあり、神様というのは
基本的に他所から来るものなのでしょうか?
民俗学の折口信夫氏は、異界からの訪問者を
「まれびと」(稀人・客人)として神の本質として定義しているらしいです。
まれびと Wikipedia
そして、常世という海の向こうから来るもの、後に山岳信仰の影響から
天から降ってくるものへと変容したそうな。

また、葦原の中つ国ー地上界、高天原ー天上界という
展開で、国譲り神話が進んでくるので
神様が、船に乗って海から来たというのや
馬に乗って来たというのでは、神話としては
成立しないのでしょう。

支布佐神社 本殿


天穂日命が天降った郷  支布佐神社_e0354697_01261439.jpg

出雲の国の攻略地点として
鳥取県との県境近くに、大和から移り住んだのでしょうか。
中海にある「穂日島」(ほひじま)など、天穂日命にかかわる伝承が
多い地域のようです。


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by yuugurekaka | 2014-08-27 18:04 | Trackback | Comments(0)